2025年7月3日(木)、NEWoMan新宿「LUMINE 0(ルミネゼロ)」にて、「社会福祉法人の経営力強化 財務会計と労務管理 ~決算業務を終えてやるべき事~」と題したセミナーを開催しました。当日は約70名の方にご参加いただき、多くの方にご好評いただきました。
目次
セミナー開催の背景
「決算が終わって、今年も同じことの繰り返し…」――
そんな風に感じてしまう時期だからこそ、決算業務が完了した今は、新たなスタートを切る絶好のタイミングです。
私たちは、貴重な決算データを“過去の記録”として眠らせるのではなく、法人の強みや弱みにしっかりと向き合い、これからの3年間を見据えたアクションプランにつなげていくための視点が必要だと考えています。
また、人材確保が困難な今の時代、人事の見える化や課題の棚卸し=「労務デューデリジェンス」の実施は、職員の定着や新たな採用において非常に重要な取り組みです。経営陣全体で労務面の課題を共有し、人事的な経営基盤を整えていくことは、法人の持続的な成長につながります。
本セミナーは、こうした経営力・経営基盤の強化に向けた“はじめの一歩”として、皆さまにとってのヒントや気づきの場になればという思いで企画しました。
ご参加いただいた皆さまの今後の取り組みに、少しでもお役立ていただければ幸いです。
セミナーテーマと内容の概要
セミナーでは以下のようなトピックを中心に取り上げました:
【第一部】データ分析からアクションプランまで
- データ分析で終わらず、重点項目を抽出する
- 真の課題を見抜くための指標の使い方
- 具体的な目標設定と達成事例研究
【第二部】人材難を乗り越え、組織を強くする
- そもそも『労務デューデリ』とは
- 労務デューデリと職場環境整備
- 人材難を乗り切る一助として
講師には、社会福祉法人会計・人事労務の分野において豊富な実績をもつ辻・本郷 税理士法人 伊東 理 様、辻・本郷 社会保険労務士法人 田中 宏二 様(特定社会保険労務士)をを迎え、実務に直結する事例を交えながら解説いただきました。

参加者の声・アンケート結果より(抜粋)
セミナー終了後のアンケートでは、多くの方から「実務に直結する」「すぐに役立てられる」といったご感想をいただきました。参加者の皆さまから寄せられたコメントの一部をご紹介します。
特に評価の高かったポイント
「分かりやすく、具体的な事例が参考になった」
財務・労務それぞれのテーマについて、他法人の取り組みや課題事例が紹介され、「イメージしやすかった」「自法人に置き換えて考えやすかった」との声が多数寄せられました。
「課題の抽出・分析のヒントを得られた」
「何となく感じていた課題が言語化された」「分析の視点が整理された」といったご意見も多く、参加者の多くが自法人の現状を客観的に見直すきっかけとなったようです。
「労務デューデリの重要性を再認識できた」
人材確保が難しい今、人事的な経営の基盤を整える必要性に共感された方も多く、「早速社内でチェックリストを使ってみたい」「労務課題を経営層と共有したい」といった前向きな声が目立ちました。
「財務と労務の両面から学べたのが良かった」
一方に偏らず、“経営全体の視野”で考えられたことが有意義だったという感想も見られました。
参加者のコメント(一部抜粋)
- 「今後の3年間の計画づくりに役立つ視点が得られた」
- 「労務面の甘さを痛感。見直しのきっかけになった」
- 「財務分析と課題抽出の手順が明確になった」
- 「参考になる事例が多く、自法人にも応用できそう」
- 「今まさに取り組むべきテーマと一致していた」
- 「数値化の重要性や、非財務データの活用が印象に残った」
ご意見・ご要望もいただきました
一部の方からは「もう少し具体的な事例が欲しかった」「既に取り組んでいる内容が多かった」といったご意見もありました。今後のセミナー企画にあたって、より実践に寄り添い、深掘りした内容となるよう改善を図ってまいります。
最後に
参加者の皆さまの関心が高かったのは、「今、経営として何をすべきか」がクリアになったこと。特に“決算後こそが法人経営を見直すチャンス”という視点に、多くの共感と反響がありました。
今後も、現場や経営のリアルな課題に寄り添いながら、実務に役立つセミナーを継続して開催してまいります。ぜひ次回もご期待ください。
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