2025年1月31日、経済産業省が「第一回 高齢者・介護関連サービス
産業振興に関する戦略検討会」を開催しました。
経済産業省が今回この検討会を立ち上げた理由として、以下のような点を
挙げています。
●今後、高齢化の進展に伴い、働く家族介護者を巡る問題は深刻さを増し、
企業活動への影響も重大である。また個人のQOLや介護予防の観点からも
健康寿命を延伸し、地域の中で高齢者が自立することは重要であり、
また同時に、働く家族介護者の負担軽減にも繋がるものとして、
経済産業省としても地域資源の充実化を図ってきた。
●2040年に向けて現役世代は大幅に減少し、高齢者が微増する等、
介護保険制度をはじめとした公的制度のサービス内容や対象者は
現行のものをそのまま維持することは困難であると考えられる。
●したがって多様な主体による高齢者・介護関連サービス(介護予防、
生活関連、身体介助等の高齢者に関するサービス)の振興を一層強化していく
必要がある。
●持続的にサービスを提供していく観点においては、如何に収益化するか
(民間ビジネスが成立する土壌を作っていくか)が重要となる。
●高齢者・介護関連サービスは、事業化に向けては、自治体の協力を
得たうえで、地域住民・自治会等にアプローチしていく必要がある。
●自治体(特に福祉関連部署)においては、公的制度の執行が普段から
民間事業者との接点が希薄であり、企業連携を生み出すためのノウハウや
余力が不足している。
●高齢者課題に直面するのは全国共通であるが、地域によってプレイヤーや
資源状況は様々であるため、地域特性を勘案しながら、持続可能なビジネス
モデルが実装されるような打ち手を講じる必要があり、本検討会では、
その戦略と方策を考える。
※なお、本検討会においては、主に地域との接点を多く持つ、在宅高齢者に
関連したサービス振興を検討の対象とする。
また本検討会における目的として、以下の点を挙げています。
1.産業振興の対象とすべきサービス領域の特定
高齢者・介護関連サービス(介護保険内外を含め、介護予防・生活支援・
身体介助など幅広く介護に関わるサービスの総称)につき、プレイヤーの
整理を行ったうえで、介護保険外に加え、介護保険サービスと保険外サービスを
組み合わせてサービス提供する事業者も振興の対象としていく等、
産業振興すべき対象の整理をする。
2.産業振興上の課題整理
高齢者・介護関連サービスの産業振興を行う上で、地域資源開発を担う
主体(自治体、企業等)が直面している課題を、地域横断/個別に検討・整理する。
3.地域特性を踏まえた産業振興施策・戦略の検討
地域特性を踏まえたうえで、次年度以降の高齢者・介護関連サービス振興に
当たり、既存施策を含め、どういった戦略で施策を講じていくかという点に
つき検討を行い、一定の結論を得る。
そして本検討会における論点(案)として、以下の点を挙げています。
1.地域分類の在り方
高齢者・介護関連サービス産業振興上の課題は地域特性によって異なり、
特性に応じた対策が必要。課題の整理とそれに応じた施策検討にあたり、
人口動態(代表的に密度を使用)に留まらず、当該地域が有する資源の
充足率といった観点も加味して分類をしてはどうか。その他に、考慮すべき
地域分類の軸があるか。
2.産業振興の対象とすべきサービス領域
高齢者・介護関連サービスにつき、介護保険外サービスに加え、
介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせてサービス提供する事業者も
振興の対象としていってはどうか。また、その他に対象とすべき領域などがあるか。
3.福祉地域への展開可能性がある事例・特徴
高齢者・介護関連サービスの中で、既に複数地域展開を実現している事例は
どういったものがあるか。また、そうした事例に共通する特徴は何か。
(各地域で取り組まれる事業をどういった観点で評価していくべきか)
4.地域共通/固有に抱える産業振興上の課題
高齢者・介護関連サービスを地域で振興していくに際して、地域資源開発を
担う主体(自治体、企業等)や地域において使用可能なリソース(人材確保など)、
法制度的制約等の観点において、地域共通や各地域で固有に抱える課題は何か。
5.地域特性を考慮したビジネスモデル・課題の整理
論点①~④を踏まえて、地域ごとに、成立し得るビジネスモデル、産業振興上の
課題を整理してはどうか。
6.産業振興施策の方向性
論点⑤を踏まえ、経済産業省としてどの課題に着目し、如何なる産業振興施策が必要か。
詳しくは以下のURLから確認できます。
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/elder_care/001.html