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2022 年度 社会福祉法人の経営状況について

2024.03.26
WMOニュースレポート ニュース

独立行政法人福祉医療機構(以下「機構」という。)から表題のレポートが発表されています。
機構では、毎年度、貸付先の社会福祉法人の経営状況について調査を実施しています。
本レポートではその調査内容から、2022 年度の経営状況、主たる事業別の経営状況、人材確保の状況について分析しています。

【経費率の上昇に伴い、サービス活動増減差額比率は大幅に低下】
➢ 社会福祉法人全体の経営状況
 ●2022 年度の社会福祉法人のサービス活動収益対サービス活動増減差額比率(以下「サービ
  ス活動増減差額比率」という。)は、前年度から0.8 ポイント低下し、1.7%となった。
 ●経常収益対経常増減差額比率も0.7ポイント低下し、1.9%となった。
 ●サービス活動収益対経費率(以下「経費率」という。)をみると、前年度から 0.9 ポイント
  上昇している。これは、サービス活動増減差額比率の低下幅 0.8 ポイントとほぼ同じ水準で
  ある。したがって、2022 年度に社会福祉法人の経営が悪化した主な要因は、経費率の上昇と
  言えそうである。

➢黒字・赤字法人別の経営状況
 ●人件費率に着目すると、赤字法人のほうが 4.0 ポイント高い 70.0%となっており、
  従事者 1 人当たり人件費も 55 千円上回っている。
 ●従事者 1 人当たりサービス活動収益をみても、赤字法人のほうが 286 千円低い
  6,127 千円となっている。

➢ 主たる事業別の経営状況
 ●サービス活動増減差額比率をみると、すべての類型で低下しているが、そのなかでも、
  介護主体法人は 1.0 ポイント低下し、0.7%まで低下している。また、障害主体法人は
  0.8 ポイント低下、保育主体法人は 0.2 ポイント低下という結果であった。
 ●介護主体法人は、設立経過年数が長くなるほど、サービス活動増減差額比率は低下傾向。
 ●保育主体法人は、事業規模 1 億円未満の区分で、サービス活動増減差額比率が低い傾向。
 ●障害主体法人は、事業規模や設立経過年数によって目立った傾向はみられず、
  運営している施設・事業によって経営状況は異なる模様。

➢ 職員の確保状況
 ●従事者数は近年増加傾向が続いていたが、2022 年度はわずかに減少に転じる。
 ●採用率・離職率ともに介護主体法人の数値が高い。かねてより介護業界の人材不足は
  深刻な状況と言われているが、離職率は他の区分よりも 3 ポイント程度高く、
  人材の入れ替わりが激しい。
 ●採用率から離職率を差し引いた数値を「採用超過率」と定義し、主たる事業別に経年
  推移をみていく と、介護・保育・障害の全分野で右肩下がりとなっていることがわかる。
  とくに介護主体法人は、先ほどみたとおり、2022 年度は△0.5 ポイントのマイナスと
  なっている。保育主体法人と障害主体法人についても、2018 年度の水準と比べると、
  低下が著しい状況である。 

 

詳しくは以下のURLから確認できます。
ワムネットバナー3 独立行政法人福祉医療機構ホームページ

https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/240318_No.015.pdf

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